介護福祉士実務者研修 医療的ケア

鈴木です
現在、受講中の介護福祉士実務者研修の
カリキュラムの中から医療的ケアに
ついての記事を投稿します実務者研修の中でも
特殊なポジションにある印象で、講義は2日連続
であり、現役の看護師さんが講義をしてくださいました
一緒に受講している人たちも「気が重い」と漏らしていたり
講義スケジュールを見ても医療的ケアだけ
強調されていたりと、受講前から特別な雰囲気を感じました
病院勤務時代は認知症病棟で看護師さんが
行っている姿をよく目にしていましたが
自分がそのケアを学ぶ側になるとは驚きです
医療的ケア概要

介護の分野で行える医療的ケアとして
喀痰吸引と経管栄養があります
以前も書きましたが
喀痰吸引
→鼻や気管に詰まった痰を器具を使って取り除く方法
経管栄養
→鼻や胃に直接栄養を送る方法 です
それぞれ方法は細かく分かれますがとりあえず
この2つの大項目を押さえておきます
元々この2つは医行為※1とされています
看護師さんや保健士さんは法律上医師の指示
があれば医行為は行えるものとなっています
(ちなみにリハビリも医師の指示なくては実施
することは出来ません)
しかし日本は高齢化などの社会背景の変化に
よって医行為を必要とする方々が増加しました
それによって介護分野に白羽の矢が立ったようで
社会福祉士及び介護福祉士法の改正に至ったそうです
結果、介護職が喀痰吸引と経管栄養を行える
ようになりましたが一定の教育や環境条件のもとのみ
行えるという範囲の狭いものでした
更に、各県によって処遇は違うようで、鈴木の住む県
では研修を修了しただけでは医療的ケアは行えない
としています それだけ命に直結するケアだということですね
※1医師の医学的判断と技術をもってするのでなければ
人体に危害を及ぼすおそれのある行為
実際に学んで 1日目喀痰吸引

約1時間という短い講義の後にさっそく実践という流れで
デモ機?(人体模型の吸引・経管栄養ver.)を用いて
まず初日は喀痰吸引から行いました
喀痰吸引も細かく分けると
①口腔内の喀痰吸引(口の中の痰吸引)
②鼻腔内の喀痰吸引(鼻の中の痰吸引)
③気管カニューレ内の喀痰吸引※2
以上に分類されます一項目について
Ⅰ.指示書の確認→Ⅱ.物品チェック→Ⅲ.吸引機動作確認
→Ⅳ.利用者さんの体調確認→Ⅴ.実施の説明同意
→Ⅵ.実施→Ⅶ.終了後の体調確認→Ⅷ.報告
という流れになっており 工程にわけると30工程もありました
これをロールプレイ4回、先生の前でテスト1回を×3項目
計15回を行いました
初めは緊張感からたどたどしかったですが、後半には
慣れも生じ、グループのメンバーと和気あいあいと
職場の情報交換などしながら取り組みました
※2気管切開の手術を行い、呼吸をしやすくする管
実際に学んで 2日目経管栄養
1日目の終わりに講師の先生が「自分で思っている以上に疲れて
いるから、よく休んでください」と仰っていた通り
それまで座学中心から、医療的ケアでは実習中心となり違った
疲労感がありました
2日目は経管栄養の実習を行いました 経管栄養には
①胃ろう又は腸ろうによる経管栄養
②経鼻経管栄養
どちらもそれぞれの部位に直接栄養を投与する方法です
胃ろう(医療ではPEGと言う)、腸ろうは胃と腸
経鼻は消化器と管で繋がり、鼻から出ているカテーテルに
栄養を投与します
1日目と同様、1時間程度の講義の後に即実習でした
喀痰吸引と比べると概ねの進行は同じで、工程数も
少なくなっていました
吸引機などの機械がなくイリゲーター※3や
カテーテルチップシリンジ※4などのアナログ器具を
用いるので特別な確認など必要がなかったからかもしれません
経管栄養も喀痰吸引同様にロールプレイ4回とテスト1回×2項目
行い、医療的ケアのカリキュラムは終了となりました
介護過程と医療的ケアで実務者研修は終わってしまうのではないか
と言うほどにこの両輪を重点的に行っていて、ここまでの受講の
記憶もほぼこの2つで占められているように思います
医療的ケアはそもそも命に直結する内容で、それだけ実習を
行う必要性があり、かつ現場に出てからも学習や現場経験が必要
という事に対する重みを感じる講義でした
実務者研修も残り2回と後半に差し掛かってきました
後半は筆記・実技のテストがメインとなる内容です
またこの体験をこのブログで投稿していきます
では
※3栄養剤を入れる容器…点滴台にぶら下がっているあれです
※4注射器のような形ですが先が太くカテーテルに連結できる道具
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